【GLM-4.5】AIで業務を爆速化!賢いモデル選びの秘訣

AIツール活用術

こんにちは、AIを活用したビジネスコンサルティングを行っているフリーランスのナオキです。

皆さんも日々感じているかと思いますが、最近のAI技術の進化は本当に目まぐるしいですね。新しいAIモデルが次々と発表され、その性能の高さに驚かされる毎日です。昨日まで最先端だった技術が、今日にはもう古く感じてしまうほどのスピード感で、情報を追いかけるだけでも一苦労かもしれません。

そんな中、また一つ、私たちのビジネスのあり方を大きく変える可能性を秘めた、非常に強力なAIモデルが登場しました。今回は、その新しいAIモデル「GLM-4.5」シリーズについて、そして、このAIモデル戦国時代をどう乗り越えていけば良いのか、私なりの考えをお話ししたいと思います。

AIモデル戦国時代に現れた新星「GLM-4.5」とは?

最近、Anthropic社の「Claude 3」やMeta社の「Llama 3」など、高性能なAIモデルのニュースが立て続けに飛び込んできました。まるで競争のように各社が新しいモデルをリリースするこの状況は、まさに「AIモデル戦国時代」と言えるでしょう。

この激しい競争の中に、中国のAI企業であるZhipu AIが新たな挑戦状を叩きつけました。それが、今回ご紹介する新しいフラッグシップモデル「GLM-4.5」と、その軽量版である「GLM-4.5 Air」です。

これらは「オープンウェイトモデル」と呼ばれる種類のもので、少し専門的に聞こえるかもしれませんが、簡単に言うと「モデルの頭脳の一部が公開されていて、開発者が比較的自由にカスタマイズしたり、自社のサービスに組み込んだりしやすいモデル」のことです。多くの企業にとって、AI活用のハードルを下げてくれる存在と言えるでしょう。

GLM-4.5シリーズのここがスゴい!

では、このGLM-4.5シリーズは具体的に何が優れているのでしょうか。特に注目すべき三つのポイントをご紹介します。

最高水準の「考える力」

このモデルの最大の特徴は、その非常に高い「推論性能」にあります。推論性能とは、物事の背景や文脈を理解し、筋道を立てて論理的な答えを導き出す能力のことです。いわば、AIの「考える力」ですね。

GLM-4.5は、この考える力が既存のトップクラスのモデルに匹敵、あるいはそれ以上だとされています。

例えば、皆さんの会社に複雑な業務マニュアルがあるとします。新人スタッフに内容を理解してもらうのは大変ですよね。そんな時、GLM-4.5に「このマニュアルを要約して、新人でもわかるようにステップ形式で説明して」とお願いすれば、非常にわかりやすい手順書を瞬時に作成してくれるかもしれません。あるいは、複数の条件が複雑に絡み合うお客様からの問い合わせに対して、最適な回答案を複数提示してくれる、なんてことも可能になるでしょう。

プログラミングもお手の物

次に注目したいのが、高いコーディング能力です。プログラミングのコードを生成したり、修正したりする能力も非常に優れています。

「うちはIT企業じゃないから関係ないかな」と思われるかもしれませんが、実はそんなことはありません。例えば、日々の売上データを自動で集計してグラフ化する小さなプログラムや、ウェブサイトのちょっとした修正など、これまで専門家に頼んでいたような作業も、AIに任せられる時代が来ています。

私自身も、クライアントのSNS投稿データを分析するために、簡単なプログラムをAIに書いてもらうことが増えました。以前なら数時間かかっていた作業が数分で終わることもあり、その便利さには本当に助けられています。

まるで優秀なアシスタント「エージェント機能」

そして三つ目が、統合された「エージェント機能」です。これは、AIが単に質問に答えるだけでなく、自ら計画を立てて、複数のステップにまたがるタスクを自動で実行してくれる機能です。

例えば、「来月のマーケティングキャンペーンのために、競合他社のSNSでの評判を調査して、その結果をレポートにまとめて」と一つ指示を出すだけで、AIが自動でウェブを検索し、情報を収集・分析し、最終的に報告書として提出してくれる、そんな未来がすぐそこまで来ています。まさに、24時間働いてくれる優秀なアシスタントを手に入れるようなものです。

スペックと気になるお値段は?

これだけの性能を持つとなると、そのスペックや利用料金が気になりますよね。

まず、モデルの賢さの指標の一つとなる「パラメータ数」ですが、これはAIの脳みその大きさと考えてもらうと分かりやすいかもしれません。

GLM-4.5は総パラメータ数が3550億、GLM-4.5 Airは1060億と、非常に大規模なモデルです。ただ、面白いのは、常にそのすべてを使っているわけではないという点です。タスクに応じて脳の必要な部分だけを効率よく使う仕組み(専門的にはMoEアーキテクチャと言います)を採用しており、それによってコストを抑えながら高い性能を発揮しています。

そして、気になるAPIの利用料金ですが、100万トークン(日本語で約50万文字程度)あたりの価格は以下のようになっています。

GLM-4.5:入力が0.6ドル、出力が2.2ドル
GLM-4.5 Air:入力が0.2ドル、出力が1.1ドル

これは、他の高性能モデルと比較しても、かなり競争力のある価格設定です。特に、性能とコストのバランスが良いAir版は、多くの中小企業や個人事業主にとって、導入しやすい選択肢になるのではないでしょうか。

Hugging FaceやOpenRouterといった、AI開発者がよく利用するプラットフォームを通じてすでに利用可能になっているので、試してみたい方は比較的簡単にアクセスできます。

無数のAIモデル、私たちはどう選べばいいのか?

さて、ここまでGLM-4.5の魅力をお伝えしてきましたが、皆さんの頭の中にはこんな疑問が浮かんでいるかもしれません。「結局、どのAIモデルが一番良いの?」と。

私の答えは、「万人にとって最高のモデル、というものは存在しない」です。大切なのは、一般的な評価が高いモデルを選ぶことではなく、「あなたのビジネスにとって最適なモデル」を見つけ出すことです。

「自社だけの物差し」を持つ重要性

ここで重要になるのが、今回の情報ソースにもあった「各企業が独自のベンチマークを開発していく必要がある」という視点です。ベンチマークとは、性能を測るための「物差し」や「評価基準」のことです。

AIモデルの性能評価には、文章作成能力や数学の問題を解く能力などを測る、いわば「全国統一模試」のような共通のテストが存在します。しかし、そのテストで高得点を取るAIが、必ずしもあなたのビジネスで役立つとは限りません。

例えば、あなたが不動産会社を経営しているなら、重要なのは「魅力的な物件紹介文を、指定した条件通りに生成できるか」という能力でしょう。ECサイトを運営しているなら、「お客様からのクレームに対して、丁寧かつ的確な返信文案を作成できるか」が評価のポイントになるはずです。

このように、自社の具体的な業務内容に沿った「自社だけの物差し」を用意し、いくつかのモデルを実際に試してみることが、最適なAIパートナーを見つけるための最も確実な方法なのです。

あなたのビジネスにおいて、AIに最も解決してほしい課題は何ですか?ぜひ一度、その課題を解決できるかどうかを基準にして、様々なAIモデルを評価してみてはいかがでしょうか。

まとめ

今回は、Zhipu AIが発表した新しいAIモデル「GLM-4.5」シリーズをご紹介しました。最高水準の考える力、プログラミング能力、そしてアシスタントのように働いてくれるエージェント機能。これらが、比較的手頃な価格で利用できるというのは、私たちビジネスを行う者にとって大きなチャンスです。

次から次へと現れる新しい技術に戸惑うこともあるかもしれませんが、AIは私たちの仕事を奪う脅威ではなく、ビジネスを加速させてくれる強力なツールです。まずは、日々のちょっとした業務効率化からでも、AIの力を試してみてはいかがでしょうか。

AIの導入や、自社に合ったAIの選び方など、もしお困りのことがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。あなたのビジネスに最適なAI活用の形を、一緒に見つけていきましょう。

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