AI活用コンサルタントのナオキです。フリーランスとして、個人事業主や中小企業の皆さまに、AIを使った業務効率化やSNS運用のサポートをしています。
「AIって便利そうだけど、何から手をつけていいかわからない」「自分のやりたいことに合うAIツールがどれなのか見つけられない」こんなお悩みはありませんか。AIの世界は日進月歩で、次から次へと新しいツールが登場するため、情報を追いかけるだけでも大変ですよね。
高額な講座やコンサルティングを受けなくても、まずは自分で試せるツールはたくさんあります。大切なのは、あなたの「こんなことができたらいいな」という目的をはっきりさせることです。
今回は、そんなあなたの目的別に、今すぐ役立つ最新のAIツールをいくつかご紹介します。
SNS運用を劇的に変える動画生成AI
まずご紹介したいのが、SNSマーケティングの強力な武器になるAIです。特に個人でビジネスをされている方にとって、SNSでの情報発信は欠かせない活動の一つだと思います。しかし、写真や文章だけではなかなか人目を引くのが難しいと感じていませんか。
そこで注目されているのが、リアルな人物が登場する動画です。動画は情報量が多く、視聴者の感情に訴えかけやすいため、エンゲージメント、つまりユーザーの反応を高める効果が期待できます。
リアルな人物動画で注目度アップ
「動画は作りたいけど、顔出しはちょっと抵抗がある」あるいは「撮影や編集の手間を考えると手が出せない」という方も多いでしょう。そんな時に活躍するのが「Higgsfield」や「Heygen」といったAIツールです。
これらのツールを使えば、まるで本物の人間が話しているかのような、非常にリアルなアバター動画を簡単に作成できます。例えば、あなたが用意した文章をAIに読み込ませるだけで、アバターが自然な表情や身振り手振りを交えながら話してくれる動画が完成します。
私のクライアントである小規模なECサイトのオーナー様は、このタイプのAIを使って商品の使い方を説明する短い動画を作成し、SNSに投稿しました。結果、これまで文章と写真だけだった投稿に比べて、コメントや質問が格段に増え、サイトへのアクセス数も向上したそうです。
サービスの紹介、セミナーの告知、あるいは専門知識の解説など、使い道は無限大です。あなた自身の分身となるAIアバターに、情報発信を任せてみてはいかがでしょうか。
もう情報収集に時間はかけない！リサーチ特化型AI
次に、ビジネスの意思決定に欠かせない情報収集を効率化するAIです。新しい事業を始めるとき、競合の動向を調査するとき、あるいはプレゼン資料を作成するとき、私たちは多くの時間をリサーチに費やしています。
従来の検索エンジンでは、膨大な情報の中から本当に必要なものを見つけ出し、整理するのに一苦労でした。しかし、最新のAIは、このリサーチ作業を根本から変えようとしています。
ネットの情報を深く、広く集める
例えば「Google Geminiのディープリサーチ」機能は、まさにその代表格です。これは、単にキーワードに一致するページを探してくるだけではありません。あなたが知りたいテーマについて、インターネット上の信頼できる情報を多角的に収集し、要点をまとめてレポート形式で提示してくれます。
「新しいカフェを開業するための市場調査」といったテーマでリサーチを依頼すれば、ターゲット顧客層の分析、人気のメニュー傾向、競合店の特徴、成功するためのポイントなどを構造的に整理して示してくれる、といったイメージです。これまで何時間もかかっていた作業が、AIへの的確な指示一つで大幅に短縮できる可能性があります。
質問にピンポイントで答える検索エンジン
もう一つ、ぜひ知っておいていただきたいのが「Perplexity」のような対話型の検索AIです。これは、検索エンジンとチャットAIの良いところを組み合わせたようなツールです。
あなたが「中小企業向けの最新の補助金制度について教えて」と自然な言葉で質問すると、AIが関連情報を探し出し、簡潔でわかりやすい文章で回答を生成してくれます。さらに素晴らしいのは、その情報の出典元、つまりどのウェブサイトから情報を得たのかを明確に示してくれる点です。これにより、情報の信頼性を自分で確認することができ、安心してビジネスに活用できます。
あなただけの優秀なアシスタントが登場！エージェントAI
「AIが私の代わりに、面倒な作業を自動でやってくれたらいいのに」誰もが一度はそう考えたことがあるのではないでしょうか。その夢が、もうすぐ現実のものになろうとしています。それが「エージェントAI」と呼ばれる技術です。
エージェントAIとは、私たちが「これをやっておいて」と大まかな指示を出すだけで、AI自身が目標達成までの手順を考え、計画を立て、必要なツールを使いこなしながら自律的にタスクを遂行してくれる、まさにパーソナルアシスタントのような存在です。
日常業務をまるっと自動化
例えば「ChatGPT」にも、こうしたエージェント機能が少しずつ搭載され始めています。将来的には、「来週の大阪出張の準備をお願い」とAIに依頼するだけで、AIがあなたのスケジュールを確認し、最適な新幹線のチケットやホテルの予約サイトを検索し、いくつかの選択肢を提案してくれる、といったことが可能になります。
さらに、メールの返信、スケジュール調整、情報収集と資料のまとめといった日常的な業務を、AIエージェントに任せられる日も遠くないでしょう。私たち経営者や事業主は、こうした雑務から解放され、より創造的で重要な意思決定に集中できるようになります。この技術はまだ発展途上ですが、私たちの働き方を根底から変える大きな可能性を秘めています。
まだまだある！専門分野で輝くAIツールたち
ここまで代表的なものを紹介してきましたが、AIの進化はこれだけにとどまりません。特定の分野に特化したユニークなツールも次々と登場しています。
専門知識の学習をサポート
新しいスキルを身につけたいけれど、専門書や論文を読むのは時間がかかるし難しい、と感じることはありませんか。最近では、複雑な内容の文章をAIに読み込ませると、その要点を抽出し、誰にでもわかるような平易な言葉で解説してくれるAIが登場しています。忙しい中でも効率的に学び続けたい、という向上心のあるあなたを力強くサポートしてくれます。
アイデアを形にするクリエイティブAI
アイデアはあるのに、形にするスキルがない。そんなジレンマを解消してくれるAIもあります。例えば、手書きのラフスケッチや写真などの2D画像を、立体的な3Dモデルに変換してくれるAIツールが注目されています。新商品のプロトタイプ作成や、店舗の内装デザインのシミュレーションなど、これまで専門家でなければ難しかった作業が、ぐっと身近なものになります。
専門家でなくても開発に挑戦
さらに、プログラミングの知識がなくても、簡単な業務改善ツールやウェブアプリを開発できるAIコーディングツールや、無料でAI開発を試せるプラットフォームも増えています。自分のビジネスに特化したオリジナルのAIツールを作る、ということも夢ではなくなってきました。
まとめ
今回は、あなたの目的別に役立つAIツールをいくつかご紹介しました。もちろん、ここで紹介できたのはほんの一部に過ぎません。
大切なのは、AIという漠然としたものを追いかけるのではなく、「自分はAIを使って何を解決したいのか」「どんな未来を実現したいのか」という目的を明確にすることです。目的が定まれば、それに合ったツールは必ず見つかります。
多くのAIツールには無料プランや試用期間が用意されています。まずは気になったものから気軽に触ってみて、AIで何ができるのかを体感してみてください。その小さな一歩が、あなたのビジネスを大きく飛躍させるきっかけになるかもしれません。
これからも、皆さまのビジネスに役立つAIの最新情報や活用事例を発信していきます。あなたのAI活用に関するお悩みやご相談があれば、いつでもお気軽にご連絡ください。
