AI情報発信をしているナオキです。いつもAIを活用した業務効率化やSNS運用などのお手伝いをしていますが、最近特にクライアント様から「情報が多すぎて、どれが本当に役立つ情報なのか分からない」という声をよく聞きます。
個人事業主や中小企業の経営者の皆さんは、日々の業務に追われながら、新しい事業のヒントや業務改善のアイデアを探すために、膨大な情報の中から信頼できるものを探し出すのは本当に大変な作業ですよね。
そんな情報収集の悩みを抱えるすべての方に、今日はとっておきのニュースをお届けします。専門的な情報を探すのに便利な「Google Scholar」に、ついに強力なAI機能が搭載されたんです。これ、大げさではなく、私たちの情報収集のやり方を根本から変えてしまうかもしれません。
そもそもGoogle Scholarって何?
本題に入る前に、もしかしたら「Google Scholarを初めて聞いた」という方もいらっしゃるかもしれませんので、簡単にご説明しますね。
Google Scholarは、その名の通りGoogleが提供している検索サービスの一つですが、普段私たちが使う通常のGoogle検索とは少し違います。こちらは、大学や研究機関が発表する学術論文、専門誌、書籍といった、学術的な情報に特化して検索できるツールなんです。
信頼性の高い情報を探したいときには非常に便利なのですが、これまでは少しだけハードルがありました。専門用語でキーワードを入れないと上手く探せなかったり、検索結果が大量に出てきてどれを読めばいいか分からなくなったり、英語の論文が多くて読むのに時間がかかったり。そんな経験がある方も少なくないのではないでしょうか。
革命的な新機能「Scholar Labs」がついに登場
そんなGoogle Scholarに、今回「Scholar Labs」という、まさに待望のAI検索機能が追加されました。これは、Googleが開発した高性能AI「Gemini」を心臓部に搭載した、新しい時代の文献検索機能です。
では、このScholar Labsは一体何がすごいのでしょうか。ポイントは大きく二つあります。
まるで専門家と話すような検索ができる
一つ目は、検索の仕方が劇的に簡単になったことです。
これまでは、論文を探すために「マーケティング オートメーション 効果測定 事例」のように、専門的なキーワードをいくつか並べて検索する必要がありました。
しかし、この新しい機能を使えば、まるでChatGPTに質問するように、自然な文章で知りたいことを聞くことができます。例えば、「中小企業がSNSマーケティングで成功するための最新の戦略について教えて」といった具体的な質問を投げかけるだけでいいのです。
すると、AIがその質問の意図を深く読み取って、膨大な学術論文の海の中から、あなたの知りたいことに最も近い答えが書かれている論文を探し出してくれます。もう、検索キーワードをあれこれ考える必要はありません。
AIが選ぶ、読むべき論文トップ10と要約
二つ目のすごい点は、AIが探し出した論文をただリストアップするだけではない、というところです。
Scholar Labsは、あなたの質問に対して最も関連性が高いと判断した論文を、わずか10本に厳選して提示してくれます。そして、ここが本当に画期的なのですが、選ばれたそれぞれの論文には、AIが作成したポイントを絞った要約が添えられているのです。
この要約を読めば、「この論文にはどんなことが書かれているのか」「自分の探している答えはどの部分にありそうか」といったことが一目で分かります。これまで、タイトルと概要だけを頼りに、一つ一つ論文を開いては「これは違った…」と閉じる、という作業を繰り返していた方にとっては、まさに夢のような機能ではないでしょうか。
英語の論文であっても、AIによる日本語の要約がつけば、内容を素早く把握し、本当に読むべき価値があるかどうかを瞬時に判断できます。これにより、情報収集にかかる時間は圧倒的に短縮されるはずです。
中小企業経営者・個人事業主こそ使うべき理由
「学術論文なんて、研究者や学生が使うものでしょう?」と思われるかもしれません。しかし、私はこの機能こそ、日々奮闘されている個人事業主や中小企業の経営者の皆さんに使っていただきたいと思っています。
例えば、こんな活用法が考えられます。
一つ目は、新規事業や新サービスのアイデア探しです。
「サステナビリティに関心を持つ消費者の購買行動の変化」といったテーマで検索すれば、市場の最新トレンドの背景にある学術的な根拠や、まだあまり知られていない消費者の深層心理に関する研究が見つかるかもしれません。信頼性の高い情報に基づいて事業計画を立てることで、成功の確率はぐっと高まるでしょう。
二つ目は、具体的な業務効率化のヒント探しです。
私自身もクライアント様の業務効率化をお手伝いする際、裏付けとなるデータや他社の成功事例を探すのに時間をかけることがよくあります。この機能を使えば、「リモートワーク環境におけるチームの生産性向上策」といったテーマで、科学的根拠に基づいた具体的な手法を素早く見つけ出し、自社に合った形で導入を検討できます。
三つ目は、マーケティング戦略の立案です。
「顧客ロイヤルティを高めるためのCRM活用法」といった質問を投げかければ、学術的な研究に基づいた効果的なアプローチが見つかるかもしれません。感覚や経験だけでなく、しっかりとしたデータに裏打ちされた戦略は、より説得力を持ち、大きな成果につながるはずです。
皆さんのビジネスでは、どんな情報を探してみたいですか。これまで専門家に頼らなければ手に入らなかったような質の高い情報に、誰もが手軽にアクセスできる時代が来たのです。
まとめ:AIを味方につけて、情報強者になろう
今回ご紹介したGoogle Scholarの新機能「Scholar Labs」は、単なる検索ツールのアップデートではありません。これは、専門知識へのアクセスを民主化し、私たちの情報収集のあり方を根本から変える可能性を秘めた、大きな一歩だと言えるでしょう。
忙しい毎日の中で、いかに効率よく、そして質の高い情報を手に入れるかが、これからのビジネスの成否を分ける重要な要素になります。AIという賢いアシスタントを味方につけて、ぜひ皆さんのビジネスをさらに加速させてください。
私も早速この機能を活用して、クライアント様への提案の質をさらに高めていきたいと思っています。
これからも、皆さんのビジネスに役立つ最新のAI情報をお届けしていきますので、どうぞお楽しみに。
監修者:岡田 直記
AIコンサルント / 「ナオキのAI研究所」所長
企業のAI活用を支援するAIコンサルタント。セミナーや法人研修、個人指導などを通じ、これまでに延べ100名以上へAI活用の指導実績を持つ。現在は、主に中小企業を対象としたAI顧問として、業務効率化や生産性向上を実現するための戦略立案からツール導入までをサポート。また、個人向けには月額制の「AI家庭教師」サービスを展開し、実践的なAIスキルの習得を支援している。
自身の「元大手営業マンでスキル0から独立した」という異色の経歴を活かし、ビジネスの現場目線と最新のAI知識を組み合わせた、具体的で分かりやすい解説が強み。AI技術がもたらす未来の可能性を、一人でも多くの人に届けることを mission としている。

