AIを活用した業務効率化をサポートしているフリーランスのナオキです。
皆さんは、日々の業務で「この単純作業、誰か代わりにやってくれないかな」と感じることはありませんか。特に個人事業主の方や中小企業の経営者の方は、本来集中すべきコア業務以外にも、タスク管理や顧客情報の更新、SNS投稿など、細々とした作業に追われがちですよね。
もし、いつも使っているチャットAIの「ChatGPT」が、そんなあなたの「手」や「足」となって、実際の作業までこなしてくれるようになったら、どうでしょうか。
実は、そんな未来がもう目の前まで来ています。今回は、ChatGPTに搭載された画期的な新機能、外部サービスとの本格連携について、皆さんのビジネスがどう変わるのか、具体例を交えながら分かりやすくお話ししていきたいと思います。
ChatGPTが「相談相手」から「実行役」へ
これまでのChatGPTは、非常に賢い「相談相手」でした。市場調査のアイデアを出してくれたり、ブログ記事の草案を書いてくれたり、メールの文面を考えてくれたり。私たちの質問や指示に対して、テキストで的確な答えを返してくれる、まさに知識の宝庫のような存在でした。
しかし、その役割はあくまでチャット画面の中で完結するものでした。例えば、ChatGPTにタスクリストを作ってもらっても、それを実際にあなたの使っているタスク管理ツールに入力するのは、あなた自身の手作業でしたよね。
ところが、今回新たに追加された機能によって、この壁がついに取り払われたのです。ChatGPTがチャット画面を飛び出して、さまざまな外部のアプリケーションやサービスを直接「操作」できる、いわば「実行役」に進化したのです。
この連携を実現するのが「コネクタ」と呼ばれる機能です。難しく聞こえるかもしれませんが、要はChatGPTと他のサービスを繋ぐ「橋渡し役」のようなもの。これを設定するだけで、ChatGPTはあなたの指示にもとづいて、他のサービスに情報を書き込んだり、特定の操作を自動で行ったりできるようになります。
具体的に何ができる?あなたの業務はこう変わる
では、この新機能を使うと、具体的にどのような業務が効率化できるのでしょうか。個人事業主や中小企業の皆さんにとって身近な例をいくつかご紹介します。
面倒なタスク管理をチャットで完結
あなたは普段、どんなツールでタスクを管理していますか。例えば、クライアントとの打ち合わせ中に新しいタスクが発生したとします。今までは、会議が終わった後に手帳やタスク管理アプリに手で入力していましたよね。
これからは、ChatGPTに話しかけるだけで完結します。「来週月曜までに、A社向けの提案資料を作成するというタスクを追加して」と指示するだけ。するとChatGPTが、あなたが使っているタスク管理システムに自動でタスクを登録してくれるのです。
私も早速試してみたのですが、オンライン会議の文字起こしデータをChatGPTに読み込ませて、「この会話の中から発生したタスクを洗い出して、担当者ごとにタスク管理ツールに登録して」とお願いしたところ、見事にタスクが自動で整理されました。これまで議事録を見返しながら一つひとつ手作業で入力していた時間が、ごっそり削減できたのです。これは本当に感動的な体験でした。
顧客管理(CRM)の手間を大幅に削減
お客様との関係を管理するCRMツール。導入している企業も多いと思いますが、情報の更新が追いつかず、形骸化してしまっているという声もよく聞きます。日々のメールのやり取りや商談の記録を、一件一件コピーして貼り付けるのは骨が折れる作業です。
この連携機能を使えば、そんな悩みも解決に近づきます。例えば、お客様から届いた問い合わせメールの全文をChatGPTに貼り付け、「この内容を、顧客ID123の田中様の活動履歴に要約して追加して」と指示する。たったこれだけで、CRMの情報が最新の状態に保たれるようになります。
営業担当者が外出先から、スマートフォンの音声入力で「先ほどのB社との商談内容、受注見込みありとしてCRMに登録して」とChatGPTに話しかけるだけで、自動で情報が更新される。そんな未来も、もうすぐそこです。
複数のアプリを組み合わせた業務フローを自動化
さらにすごいのは、一つの指示で複数のサービスをまたいだ、複雑な業務フローを自動化できる可能性があることです。
例えば、「ウェブサイトの問い合わせフォームから新規の連絡が来たら、まず顧客リストにその情報を自動で登録し、次に対応担当者へチャットツールで通知を送り、さらに担当者のカレンダーに打ち合わせの仮日程をブロックする」といった一連の流れを考えてみましょう。
これまでは、こうした自動化を実現するには専門の連携ツールを使いこなし、複雑な設定をする必要がありました。しかし、将来的にはこうした一連の作業も、ChatGPTに自然な言葉で指示するだけで実行できるようになるかもしれません。まさに、あなた専用の優秀なアシスタントを雇うような感覚です。
この進化がもたらす本当の意味
ChatGPTのこの進化は、単なる機能追加以上の、大きな意味を持っています。それは、AIが私たちの「思考のパートナー」から、業務を代行してくれる「実行のパートナー」へと、その役割を根本的に変えつつあるということです。
私たち事業主にとって最も貴重な資源は「時間」です。日々の細々とした手作業から解放されることで、私たちはどこに時間を使えるようになるでしょうか。
新しいサービスの企画を練る時間。大切なお客様と向き合う時間。自分自身のスキルアップに投資する時間。AIに任せられることは任せることで、私たちはより創造的で、付加価値の高い仕事に集中できるようになるのです。
あなたのビジネスにおいて、毎日、あるいは毎週繰り返している定型的な作業はありませんか。もしかしたら、その作業も近いうちにChatGPTが代行してくれるようになるかもしれません。
まとめ
今回は、ChatGPTが外部サービスと連携し、単なる情報提供ツールから「実行役」へと進化したという、非常にエキサイティングなニュースをお届けしました。
この変化の波は、AIをいかにうまくビジネスに組み込むかが、企業の成長を左右する時代の本格的な幕開けを告げています。そして、この恩恵は、大企業だけのものではありません。むしろ、身軽に動ける個人事業主や中小企業こそ、こうした新しい技術をいち早く取り入れることで、大きなアドバンテージを得ることができるはずです。
まずは、あなたが普段使っているツールと連携できないか、試してみることから始めてみてはいかがでしょうか。
私もAIを活用した業務効率化の最前線を走りながら、皆さんのビジネスに役立つ情報をこれからも発信していきます。一緒にAIを使いこなし、ビジネスを新たなステージへと進めていきましょう。