AI活用の専門家ナオキです。フリーランスとして、個人事業主や中小企業の皆さまの業務効率化やSNS運用のお手伝いをしています。
皆さんは、AIで画像を生成した経験はありますか。「ブログの挿絵を作ってみたけど、なんだか画質が荒いな」「SNS投稿用の画像を作りたいけど、イメージ通りのものがなかなか出てこない」そんな風に感じたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
これまでの画像生成AIは非常に便利でしたが、特に解像度の低さが課題となることがありました。しかし、その常識を覆すかもしれない、とんでもないAIが登場したんです。
今回は、TikTokを運営するバイトダンス社が開発した最新の画像生成AI「Seedream 4.0」について、その魅力とビジネス活用の可能性を分かりやすく解説していきます。
ついに来た!画像生成AIの新時代を告げるSeedream 4.0とは
まず、今回ご紹介する「Seedream 4.0」とは一体何なのでしょうか。
これは、皆さんもよくご存知のショート動画プラットフォームTikTokを運営している、バイトダンス社が開発した最新のAIモデルです。このAIのすごいところは、これまでの画像生成AIが抱えていたいくつかの大きな課題を、一気に解決してしまった点にあります。
これまでのAIは、テキストから画像を生成する機能、既存の画像を編集する機能などが、それぞれ別のツールやモデルに分かれていることがよくありました。しかし、このSeedream 4.0は、テキストからの画像生成も、画像を元にした編集も、このモデル一つで完結できてしまうのです。
そして何より注目すべきは、その品質です。これまで「AIが生成した画像は、よく見ると少し不自然」「拡大するとぼやけてしまう」といった声も聞かれましたが、Seedream 4.0はそのレベルを遥かに超えてきました。まさに、画像生成AIの世界に新しい基準を打ち立てたと言っても過言ではないでしょう。
ビジネスを加速させるSeedream 4.0の驚くべき3つの特徴
では、具体的にSeedream 4.0の何がそんなにすごいのでしょうか。ここでは、特にビジネスで活用する上で注目したい3つの特徴を、具体例を交えながらご紹介します。
特徴1 プロ品質に迫る「最大4K相当」の高解像度
Seedream 4.0が最も注目されている理由、それは圧倒的な高解像度です。なんと最大で4K相当の画像を生成できるというのですから驚きです。
4Kというと、高画質なテレビなどを思い浮かべる方が多いと思いますが、それと同じくらいのきめ細やかさで画像を生成できるということです。これは、ウェブサイトのメインビジュアルや、印刷物であるパンフレット、お店に飾るポスターなど、これまでプロのデザイナーやカメラマンに依頼しなければ難しかったクオリティの画像を、AIで手軽に作れる可能性を示しています。
例えば、あなたがカフェを経営しているとしましょう。「温かい光が差し込む店内で、湯気の立つラテアートが施されたコーヒーカップが木製のテーブルに置かれている」といった指示文(プロンプトと言います)を入力するだけで、まるでプロが撮影したかのような、シズル感あふれる高画質な写真を生成できるのです。これなら、メニューやウェブサイトにそのまま使えますよね。これまで画像素材の準備にかけていた時間とコストを、大幅に削減できるかもしれません。
特徴2 イメージを忠実に再現する「最大10枚の参照画像」
「こんな雰囲気の画像が欲しい」「この商品のイメージで新しいビジュアルを作りたい」そう思ったことはありませんか。Seedream 4.0は、そんな具体的な要望にも応えてくれます。
このAIは、参考にする画像を最大で10枚まで読み込ませることができます。これにより、AIに対して「言葉だけでは伝えきれない、微妙なニュアンス」を正確に伝えることが可能になります。
例えば、自社で開発した商品の写真をいくつか参照画像として読み込ませて、「この商品を、未来的な都市を背景に配置して」と指示すれば、ブランドの世界観を保ったまま、新しい広告ビジュアルを簡単に作成できます。また、SNS運用で統一感のある投稿を続けたい場合も、過去の投稿画像を参照させることで、トンマナの合った画像を継続的に生成できるでしょう。これは、ブランディングにおいて非常に強力な武器になります。
特徴3 試行錯誤をなくす「多様なバリエーション生成」
SNS投稿やプレゼン資料で、「同じテーマで、少しだけ角度やポーズが違う画像がいくつか欲しいな」と思うことはよくありますよね。これまでは、その都度、指示文を微調整して何度も生成を繰り返す必要がありました。
しかしSeedream 4.0は、なんと一つの指示文から、多様な角度やポーズの画像を一度に生成することができるのです。これは、本当に画期的です。
例えば、「プレゼンをするビジネスパーソン」というテーマで画像を生成する際に、正面を向いているもの、少し斜めから見たもの、歩いているポーズのものなど、複数のバリエーションを一度に出力してくれます。その中から、自分のイメージに最も近いものを選ぶだけで済むのです。
この機能を使えば、アイデア出しから素材確定までの時間が劇的に短縮されます。私もAIコンサルとして様々なツールを試してきましたが、この「手間を減らしてくれる」という視点は、忙しい経営者や個人事業主の方にとって、何よりも価値があるポイントではないでしょうか。
AIを味方につけて、ビジネスの可能性を広げよう
Seedream 4.0のような高性能な画像生成AIの登場は、私たち個人事業主や中小企業にとって、大きなチャンスです。専門のデザイナーを雇う予算がなくても、高額なストックフォトサービスに頼らなくても、自社の魅力を伝える高品質なビジュアルを、スピーディーかつ低コストで用意できる時代が来たのです。
ウェブサイトの刷新、SNS投稿のクオリティアップ、広告クリエイティブの量産、新しい商品コンセプトの視覚化など、その活用方法は無限にあります。AIの進化の速さに戸惑うこともあるかもしれませんが、まずは「自分のビジネスなら、どう使えるだろう?」と考えてみることが第一歩です。
今回ご紹介したSeedream 4.0は、まだ一部のプラットフォームで利用が始まったばかりですが、今後、より多くの人が使えるようになるでしょう。新しいツールを恐れずに、まずは触れてみてください。そこには、あなたのビジネスを次のステージへと押し上げる、大きなヒントが隠されているはずです。
私も、引き続き最新のAI情報をキャッチアップし、皆さまのビジネスに役立つ形で発信していきます。AI活用に関するご相談があれば、いつでもお声がけくださいね。