AIを活用したビジネスの効率化をサポートしているフリーランスのナオキです。個人事業主の方や中小企業の経営者の皆さんとお話ししていると、「新しい情報をインプットする時間がない」「お客様への説明資料を作るのが大変」といった声をよく耳にします。情報収集から資料作成まで、私たちの仕事には多くの時間がかかりますよね。
そんな忙しい皆さんの強力な味方になってくれるのが、AIツールです。今回は、私が注目しているGoogleのAIツール「NotebookLM」に、驚くような新機能が追加されたというニュースをお届けします。この機能を使えば、あなたの情報整理やプレゼンテーションが、これまでとは全く違うレベルに進化するかもしれません。
そもそもNotebookLMとは
本題に入る前に、そもそも「NotebookLMって何?」という方のために、簡単にご説明します。
NotebookLMは、一言でいうと「あなた専用のAIリサーチアシスタント」のようなツールです。あなたが持っている資料、例えばPDFファイルやテキスト、ウェブサイトのURLなどを読み込ませると、AIがその内容を深く理解し、要約や質問への回答、アイデア出しなどを手伝ってくれます。
これまでは、主に文章ベースの情報を扱うのが得意でしたが、最近では動画の内容を理解して要約する機能も追加され、活用の幅がぐっと広がっていました。例えば、長いセミナーの動画をアップロードして、「この動画の重要なポイントを3つ教えて」と指示するだけで、AIが的確な要約を作成してくれるのです。この機能だけでも十分に画期的でしたが、今回、さらにその上をいくアップデートが行われました。
動画要約がアートに変わる新機能
今回追加された新機能、それは動画の要約に「見た目のスタイル」を選べるというものです。これまでの動画要約は、基本的にはテキストで内容を書き出すか、動画のハイライトシーンを切り抜いてつなぎ合わせる、といったものでした。しかし、これからは違います。
なんと、要約した内容を「アニメーション風」や「水彩画風」「ビンテージ調」といった、多彩なビジュアルスタイルで表現できるようになったのです。
これまでの要約との大きな違い
これまでのAIによる要約は、あくまで「情報の整理」が目的でした。効率的に情報を把握するための機能だったわけです。しかし、新しいNotebookLMは、そこに「表現の豊かさ」という新たな価値を加えてくれました。
考えてみてください。難しい製品の解説動画を、親しみやすいアニメーション風のイラストで要約してくれたらどうでしょう。あるいは、会社の沿革を紹介する動画を、歴史の重みを感じさせるビンテージ調の映像でまとめてくれたら。
単に情報が整理されるだけでなく、見た目の楽しさや美しさが加わることで、見る人の心に残りやすくなります。これは、情報の「整理」から「伝達」への大きな一歩と言えるでしょう。まるで、AIアシスタントに専属の映像クリエイターが加わったような感覚です。
ビジネスの現場でどう活かすか具体例をご紹介
「面白そうだけど、具体的にどう仕事に使えるの?」と感じた方も多いと思います。そこで、個人事業主や中小企業の皆さんのビジネスシーンで、この新機能がどのように役立つか、いくつかの具体例を考えてみました。
活用例1 記憶に残るプレゼンテーション資料作成
クライアントへの提案や社内でのプレゼンテーションで、文字ばかりのスライドになっていませんか。伝えたいことが多いほど、どうしても文字量が増えてしまいがちですよね。
そんな時、参考にした競合他社のサービス紹介動画や、市場調査のウェビナー動画をNotebookLMに読み込ませてみましょう。そして、その要約を「水彩画風」のような柔らかいタッチのビジュアルで出力します。その画像をスライドに一枚加えるだけで、聞き手の視線を引きつけ、複雑な内容も直感的に理解してもらいやすくなります。先日、私もこの方法を試したのですが、お客様から「非常に分かりやすくて印象的でした」と嬉しい言葉をいただきました。
活用例2 社員研修や自己学習のモチベーションアップ
新しいツールの使い方や専門知識に関する研修動画は、内容が濃い反面、見ているうちに眠くなってしまうこともあります。そんな時、この機能が役立ちます。
数時間にわたる研修動画をNotebookLMで要約し、ポップな「アニメーション風」のビジュアルで出力すれば、まるでテレビ番組の解説コーナーのような、楽しくて分かりやすい復習コンテンツが出来上がります。「勉強しなくては」という義務感から解放され、楽しみながら知識を吸収できるので、記憶への定着率も格段に上がるはずです。スタッフの皆さんにとっても、学習のハードルが下がるのではないでしょうか。
活用例3 SNS運用の新しいコンテンツ制作
SNSでの情報発信は、いかにユーザーの指を止めさせるかが重要です。いつもと同じような投稿ばかりでは、なかなか注目してもらえません。
そこで、自社の商品やサービスを紹介した動画をNotebookLMに取り込み、「ビンテージ調」や「サイバーパンク風」など、普段のブランドイメージとは少し違うスタイルで要約動画を作成してみるのです。そのユニークなビジュアルは、タイムライン上で際立った存在感を放ち、新しいファン層にアプローチするきっかけになるかもしれません。動画編集の専門スキルがなくても、AIの力で手軽に目を引くコンテンツが作れるのは大きな魅力です。
まとめ AIと共に「伝える力」を磨く時代へ
今回は、GoogleのNotebookLMに追加された、動画要約をビジュアル化する新機能についてご紹介しました。
このアップデートが示しているのは、AIが単なる「作業を効率化する道具」から、私たちの「創造性を引き出し、表現力を高めるパートナー」へと進化しているということです。情報を集め、整理し、そして、いかに相手に魅力的に伝えるか。この「伝える力」こそが、これからのビジネスにおいてますます重要になっていきます。
NotebookLMの新機能は、そのための強力な武器になってくれるはずです。まずは皆さんがお持ちの動画で、気軽に試してみてはいかがでしょうか。きっと、情報発信の新しい可能性が見えてくるはずです。
これからも、皆さんのビジネスを加速させるAIの最新情報や活用術をお届けしていきますので、ぜひご期待ください。